ピラティスを始めようと思って、動画をいくつか保存した。最初の数日は張り切って取り組んだけれど、「今日は何をやろう」と選ぶのが面倒になり、気づけば1週間何もしていない——。
ピラティスが続かない理由は、やる気の問題だけではありません。「毎日、何をやるか考えなければならない」ことが、思った以上に負担になっているのです。
今日は、ピラティスを1週間続けるための組み立て方と、曜日別のゆるい1週間メニューをご紹介します。結論から言うと、続けるコツは「毎日違うことをする」より「決まった型をくり返す」ことです。
なぜ「メニューを決めておく」と続くのか
ピラティスに限らず、習慣が続くかどうかは、始めるまでのハードルの高さで決まると言われます。
「今日は何をしよう」と考える、動画を探す、どれにするか迷う。この小さな手間の積み重ねが、「今日はいいか」という気持ちを生みます。反対に、「月曜日はこれ」と決まっていれば、迷わずマットを広げるだけ。考えなくていいことが、続けるための一番の味方になるのです。
1週間メニューの組み立て方

基本の考え方:「整える日」と「動かす日」と「休む日」
1週間を、次の3種類の日に分けて考えます。
- 整える日:呼吸と、体をほぐす動き中心。5〜10分。
- 動かす日:お腹・お尻・背中など、体を支える筋肉を使う動き中心。10〜15分。
- 休む日:何もしない、または呼吸だけ。
毎日しっかり動かす必要はありません。整える日を多めにして、動かす日は週2〜3回くらいが、続けやすいバランスです。
曜日別・ゆるい1週間メニュー(例)
月曜日:整える日(呼吸+背骨)
週のはじまりは、体をリセット。あお向けの呼吸5回、キャット&カウ8回、骨盤のロッキング10回。5分ほどで終わります。
火曜日:動かす日(お腹)
呼吸5回、脚のスライド左右5回、ニーフォールド左右5回、下腹を意識したエクササイズ。10分ほど。
水曜日:整える日(首・肩)
週の真ん中は、デスクワークや家事で固まった上半身をほぐします。首のゆっくりした回旋、肩甲骨を寄せる・離す動き、胸を開くストレッチ。5分ほど。
木曜日:動かす日(お尻・脚)
ブリッジ8回、横向きの脚上げ左右10回、クッションはさみ10回。10分ほど。
金曜日:整える日(寝る前)
1週間の疲れをほぐす日。寝る前に、布団の上で呼吸と、もも裏・股関節のゆるめ。5分ほど。
土曜日:動かす日(全身)
時間に余裕がある日は、月〜金の動きを組み合わせて15分ほど。好きな動きを中心に、楽しんで行いましょう。
日曜日:休む日
何もしなくてOK。体を休めることも、続けるための大切な一部です。気が向いたら、呼吸だけしてみましょう。
続けるための3つのルール

ルール1:「最低ライン」を決めておく
忙しい日や疲れている日のために、「呼吸を3回だけ」のような最低ラインを決めておきます。最低ラインでもできた日は、「できた日」として数えます。ゼロの日をつくらないことが、習慣を途切れさせないコツです。
ルール2:やる時間と場所を決める
「朝起きたら、ベッドの横で」「お風呂上がりに、リビングで」など、時間と場所をセットで決めておきます。毎日同じタイミングで行うと、歯みがきのように自然な習慣になっていきます。
ルール3:できなかった日を責めない
予定どおりにいかない日は必ずあります。1日休んでも、次の日に再開すればいいだけ。「できなかった」より「また始めた」を大切にしましょう。
なぜ「同じことのくり返し」でいいのか
毎日同じメニューだと飽きるのでは、と思うかもしれません。でも、ピラティスでは、同じ動きをくり返すことに大きな意味があります。
初めての動きは、形をまねるだけで精一杯です。でも、同じ動きを何度もくり返すうちに、「今日は腰が反りやすいな」「左のお尻がうまく使えてないかも」と、自分の体の変化や左右差に気づけるようになります。この「気づき」こそが、ピラティスの一番の効果につながっていきます。
新しい動きをどんどん試すより、同じ動きを丁寧にくり返して、体の声を聞けるようになる。それが、ピラティスを続けた人だけが手に入れられる、体との新しい付き合い方なのだと思います。
1週間メニューを続けるための記録のしかた
メニューを決めたら、簡単な記録をつけると、さらに続けやすくなります。記録といっても、難しいことは必要ありません。
- カレンダーに印をつける:できた日に丸をつけるだけ。丸が続くと、途切れさせたくない気持ちが生まれます。
- 体の一言メモ:「腰が軽い」「左のお尻が使いにくい」など、気づいたことを一言だけ書きます。
- 週末にふり返る:日曜日に1週間の丸とメモを見返し、次の週のメニューを少しだけ調整します。
記録を続けると、「先月より体が軽い」「左右差が減ってきた」といった変化に気づきやすくなります。変化に気づけると、ピラティスはもっと楽しくなります。
忙しい週の「最低ライン」メニュー
仕事や家のことで忙しい週は、次の3つだけで十分です。
- 朝:ベッドの上で呼吸5回
- 昼:椅子に座って骨盤のロッキング10回
- 夜:寝る前にキャット&カウ5回
合計3分ほど。ゼロの日をつくらないことが、習慣を守る一番の方法です。
メニューに飽きてきたら
同じメニューを続けて1か月ほどたつと、「少し物足りない」と感じることがあります。それは、体が慣れてきた良いサインです。そのときは、メニューを全部入れ替えるのではなく、1つの動きだけを新しいものに替えるのがおすすめです。型を保ったまま少しずつ変えていくと、続けやすさを失わずに、新しい刺激を加えられます。
よくある質問
Q. 曜日どおりにできなかったら?
順番を入れ替えても大丈夫です。「整える日」と「動かす日」がだいたい交互になっていれば、曜日にこだわる必要はありません。
Q. 慣れてきたら、どう変えればいい?
同じメニューが楽にできるようになったら、回数を少し増やす、動きを少し大きくするなど、少しずつ負荷を上げていきましょう。新しい動きは、1週間に1つずつ加える程度がおすすめです。
Q. 生理中はどうすればいい?
体調に合わせて、整える日のメニューや呼吸だけにするなど、無理のない範囲で行いましょう。つらいときは、休むことを優先してください。
Q. 効果を感じるまで、どのくらい続ければいい?
個人差がありますが、姿勢がラクになる、体が軽く感じるといった変化は、数週間で感じる人も多いようです。まずは1か月を目標に続けてみましょう。
まとめ:続けるコツは「決まった型」
- 「今日は何をしよう」と考える手間が、続かない原因になる
- 1週間を「整える日」「動かす日」「休む日」に分けて組み立てる
- 最低ラインを決め、時間と場所を決め、できなかった日を責めない
- 同じ動きをくり返すことで、体の変化に気づけるようになる
まずは、この記事のメニューをスマホのメモに貼りつけて、明日の月曜日から始めてみてください。「今日は何をしよう」と迷わない1週間が、ピラティスを習慣に変えてくれるはずです。
