生理前になると、体が重い、むくむ、なんとなくイライラする、気分が落ち込む——。毎月のことだとわかっていても、つらいものですよね。「運動するといいらしい」と聞いても、だるくて体を動かす気になれない、という方も多いと思います。
生理前の時期は、がんばって鍛える運動より、体をゆるめるやさしい動きが向いています。この記事では、生理前に取り入れたいやさしいピラティスと、この時期を少しラクに過ごす工夫を紹介します。
※症状が重く日常生活に支障がある場合や、気分の落ち込みが強い場合は、婦人科などの医療機関に相談してください。治療で症状が軽くなることもあります。
生理前に体と心が揺らぐのはなぜ?
生理前の不調は、女性ホルモンのバランスが変化する時期に起こりやすいと言われています。むくみやすくなる、胸が張る、眠くなる、イライラするなど、症状は人によってさまざまです。
この時期は、体が「休みたい」と言っている時期とも言えます。それなのに、いつもと同じペースで仕事や家事をこなそうとすると、体と心の「ずれ」がストレスになり、不調を強く感じることがあります。
生理前におすすめのやさしいピラティス5つ

1. 呼吸で体をゆるめる「ラテラル・ブリージング」
あお向けでひざを立て、両手を肋骨の横に当てます。鼻から息を吸って肋骨を横に広げ、口からゆっくり吐いて閉じる。吐く息を吸う息の2倍くらいの長さにすると、体の力が抜けやすくなります。8回。
2. 骨盤まわりをほぐす「ニー・スウェイ」
あお向けでひざを立て、足を腰幅より少し広く開きます。両ひざをそろえたまま、ゆっくり左右に倒します。呼吸に合わせて、気持ちのいい範囲で8往復。下腹部や腰まわりの重さがやわらぎます。
3. 背中を丸める「チャイルドポーズ」
正座から上半身を前に倒し、おでこを床かクッションにつけます。腕は前に伸ばすか、体の横に。背中が呼吸で広がるのを感じながら、1分ほど休みます。心が落ち着く姿勢です。
4. 脚を壁にあげる「レッグアップ」
壁の近くにあお向けになり、両脚を壁に沿わせて上げます。3〜5分、そのまま呼吸します。脚のむくみが気になる時期にもおすすめです。腰がつらい場合は、お尻を壁から少し離しましょう。
5. 胸を開く「サイドライイング・オープン」
横向きに寝て、ひざを曲げ、両腕を前に伸ばします。上の腕を大きく開いて胸を広げ、ゆっくり戻します。左右5回ずつ。胸が開くと呼吸が深くなり、気分も少し上向きます。
生理前を少しラクに過ごす工夫

予定を詰め込みすぎない
生理前の時期がわかっていれば、その週は大事な予定や負担の大きい家事を少なめにしておくのも一つの方法です。アプリなどで周期を記録しておくと、予定を立てやすくなります。
体を温める
お腹や腰をカイロや腹巻きで温めたり、ぬるめのお湯にゆっくりつかったりすると、体がゆるみやすくなります。
「できない日」を許す
生理前は、いつもと同じようにできなくて当然です。「今日は5分だけ」「今日は呼吸だけ」でかまいません。何もしない日があっても大丈夫です。
生理前は「がんばらない練習」の時期
ピラティスというと、体幹を鍛える、姿勢を整える、といった「がんばる」イメージがあるかもしれません。でも、ピラティスの土台にあるのは、呼吸と、自分の体に注意を向けることです。
生理前のつらい時期は、まさにその土台に立ち返るのにぴったりの時期です。強度の高い運動をする代わりに、呼吸を深め、体のどこが重いか、どこが張っているかに気づく。それだけでも、「なんだかわからないけどつらい」が「腰が重いから、ここをゆるめよう」に変わります。不調の正体が少しわかるだけで、気持ちはずいぶん軽くなるものです。
そして、自分の体のリズムに合わせて「がんばる時期」と「休む時期」を分けることは、長い目で見れば、無理なく運動を続けるための大切な知恵でもあります。
生理周期に合わせた運動の考え方
女性の体は、生理周期によって体調や気分が変わりやすいと言われます。一般的な目安として、次のように運動の内容を変えてみるのも一つの方法です(感じ方には個人差があります)。
- 生理中:無理をせず、体調のいい日に呼吸やストレッチ程度
- 生理後〜排卵前:体が軽く感じやすい時期。少し強めのピラティスや新しい動きに挑戦
- 排卵後〜生理前:だるさやむくみが出やすい時期。この記事で紹介したやさしい動き中心に
周期を記録しておくと、「今は体が軽い時期だから、少しがんばろう」「今は休む時期だから、呼吸だけにしよう」と、自分に合ったペースがつかみやすくなります。毎日同じ強度で続けることにこだわらず、体の波に合わせて変えていくことが、長く続けるコツです。
イライラしたときの「1分リセット」
生理前のイライラは、家族や職場の人との関係にも影響しがちです。カッとしそうになったら、その場で長く息を吐く呼吸を3回してみてください。吐く息を長くすると、体が落ち着く方向に切り替わりやすくなります。
自分でのケアだけでは不安なときは?
生理前の不調そのものについては、まず婦人科などの医療機関に相談することをおすすめします。そのうえで、肩や腰のこり、体の重さなど、体の使い方からくる不調をケアしたい場合は、整体などのサポートを受けるのもひとつの方法です。
たとえば「セルフケア整体」は、SNSでセルフケアの方法を発信しているnobu先生が院長を務める整体院です。日常であまり使えていない筋肉に着目したアプローチが特徴で、ピラティスでインナーマッスルを意識している方にもイメージしやすい考え方だと思います。
よくある質問
Q. 生理中もピラティスをしていい?
体調がよければ、やさしい動きなら行ってもかまいません。痛みが強い日や、体がだるい日は無理をせず休んでください。お腹を強く締める動きや、逆さまになる姿勢は、気になる場合は控えると安心です。
Q. 生理前に体重が増えるのはなぜ?
生理前は、体が水分をため込みやすくなると言われます。一時的な変化であることが多いので、この時期の体重の増減はあまり気にしすぎないようにしましょう。
Q. 甘いものが無性に食べたくなります。
生理前に食欲が増すのは、よくあることです。我慢しすぎるとストレスになるので、少量をゆっくり味わう、ナッツや果物を選ぶなど、うまく付き合っていきましょう。
Q. ピラティスを始めると生理痛は軽くなる?
運動による感じ方には個人差があり、必ず軽くなるとは言えません。ただ、体を温めたり、骨盤まわりの緊張をゆるめたりすることで、ラクに感じる方もいます。痛みが強い場合は、我慢せず医療機関に相談してください。
まとめ:生理前は、体をゆるめて自分をいたわる時期
- 生理前は、ホルモンの変化で体も心も揺らぎやすい時期
- がんばる運動より、呼吸・骨盤まわりのほぐし・脚を上げるなどのやさしい動きを
- 予定を詰め込みすぎない、体を温める、できない日を許す
- 生理前は「がんばらない練習」をする時期と考える
- 症状が重いときは、医療機関に相談を
次に生理前のだるさを感じたら、5分だけ脚を壁にあげて、深呼吸してみてください。がんばらないことも、立派なセルフケアです。

