「ピラティスを始めたけれど、思ったより効果が感じられない…」という初心者の方は少なくありません。
その理由は、ただ動きを真似るだけではなく、“ピラティスの基本的な法則”を意識することが、効果を最大限に引き出すカギだからです。
ピラティスは、単なる運動ではなく「体と心の使い方を整えるトレーニング」です。
呼吸法、意識の向け方、正確性、継続力など、独自の原則が存在します。
この記事では、ピラティスの創始者ジョセフ・ピラティスが提唱した理論をもとに、初心者が知っておくべき8つの基本法則をやさしく解説。
それぞれの法則を取り入れることで、あなたのピラティス効果は確実にレベルアップしていきます!
法則番号 | 法則名 | ポイント |
---|---|---|
法則1 | 呼吸をコントロールする | 胸式呼吸で体幹を活性化。呼吸と動きの連動が重要。 |
法則2 | センタリングを意識する | 体の中心(骨盤・背骨)を意識して安定させる。 |
法則3 | 動作をゆっくりコントロールする | 反動を使わず、ゆっくり丁寧に動くことで深層筋に効く。 |
法則4 | 正確性(プレシジョン)を追求する | 少ない回数でも正しいフォームで行うことが大切。 |
法則5 | 流れるように動く(フロー) | 動きと動きのつながりを大切に、リズムと集中を維持。 |
法則6 | 柔軟性と安定性のバランスを保つ | しなやかさと安定感の両立がケガの予防にもつながる。 |
法則7 | 集中する(コンセントレーション) | 雑念を手放し、今この瞬間の身体に意識を集中させる。 |
法則8 | 継続すること | 無理のないペースで続けることが最も重要な成功の鍵。 |
法則1|呼吸をコントロールする
胸式呼吸でコアを目覚めさせる
ピラティスでは、「胸式呼吸」が基本です。お腹を引き締めた状態をキープしながら、肋骨を左右に広げるようにして空気を取り込むことで、インナーマッスル=コアを刺激します。
慣れないうちは呼吸が浅くなりがちですが、深く意識的に行うことで、腹横筋や骨盤底筋といった深層筋群が目覚め、姿勢の安定や引き締め効果に直結します。</p>
呼吸と動きはセットで考える
呼吸は単なる酸素供給だけでなく、動作を導くリズムとして活用します。
たとえば「吸って準備」「吐いて動く」といったように、動きの中で呼吸をガイドラインにすることで、フォームが安定し、無駄な力を使わずに済みます。
逆に呼吸を止めたまま動いてしまうと、体に余計な緊張が生じてしまうので要注意です。
法則2|センタリング=体の中心を意識する
“コア”を感じながら動くことがカギ
センタリングとは、身体の中心(骨盤・背骨・腹部)を意識し、そこを安定させることを意味します。
たとえば脚を上げる動作でも、「脚を動かす」のではなく「中心を安定させたまま脚を動かす」ことで、体幹が鍛えられ、バランスの良い筋肉の使い方が身につきます。
日常動作にも効果を発揮
センタリングを身につけると、普段の生活でも変化が出てきます。
歩く・立つ・座るといった基本動作が安定し、疲れにくくなったり、姿勢が良くなったりと、日常の快適さが増していくのを実感できるでしょう。
法則3|動作をゆっくりコントロールする
速く動くより「正確にゆっくり」が効果的
ピラティスでは、動作のスピードは速くありません。大切なのは「筋肉を意識しながらゆっくり動くこと」です。これによって、筋肉の深い部分にしっかり刺激が入り、体の使い方が洗練されていきます。
反動や勢いに頼らないので、体幹を自然と使うことになり、インナーマッスルが活性化させます。
結果的により引き締まった体を目指せます。
怪我の予防にもつながる
ゆっくり動くことで、関節や筋肉に負荷がかかりすぎるのを防ぎ、ケガのリスクを減らすことができます。
法則4|正確性(プレシジョン)を追求する
正しい位置が全ての基準
ピラティスの大原則は、「1回を正しく行うこと」です。
何十回も間違ったフォームで動くより、たった3回でも正確な動きのほうが効果は大きいのです。
骨盤の傾き、肩の位置、膝と足先のラインなど、常に自分の姿勢を意識する習慣を持ちましょう。
鏡や動画で確認すると上達が早い
初心者にとっては、自分の姿勢の正しさを実感するのは難しいものですよね。なので、鏡を使ったり、スマホで撮影して確認することで、正確性が身につきやすくなります。
法則5|動きは流れるように(フロー)
一連の流れが美しさと効果を高める
ピラティスでは、1つの動きから次の動きへの“流れ”が大切です。
呼吸と動作が自然につながることで、集中力・体力・バランス感覚が同時に高まります。
ゆっくりと、スムーズに、途切れなく。これを意識するだけで、全身の協調性が向上し、体の使い方が洗練されていきます。
法則6|柔軟性と安定性を両立させる
どちらか一方では不十分
柔軟性はもちろん大切ですが、それだけではケガを防げません。反対に、安定性があっても硬すぎる体では動きがスムーズにいきません。
ピラティスは、この“しなやかで安定した体”を両立することができる運動です。
法則7|集中する(コンセントレーション)
心の“ノイズ”を消して身体と向き合う
ピラティスを行う時間は、「自分の体と心に集中する時間」です。スマホを置いて、BGMを消して、ただ体の内側に意識を向けましょう。
集中して動くことで、感覚が研ぎ澄まされ、「あ、今、ここに力が入ってるな」といった気づきが生まれます。これが、上達の一番の近道です。
法則8|継続することが最大の力
週2〜3回の習慣で身体が変わる
どんなに良いトレーニングでも、1回きりでは効果は出ません。
ピラティスは、継続することで体の癖や姿勢、筋肉の使い方が変化していきます。
まずは週2〜3回、無理のない頻度でOK。継続していく中で、
「疲れにくくなった」
「お腹が引き締まった」
などの嬉しい変化が実感できるようになります。
まとめ
ピラティスの効果を最大限に引き出すためには、「8つの法則」を意識して取り組むことが大切です。
1,胸式呼吸でコアを活性化する
2,センタリングで体幹を安定させる
3,動作をゆっくりコントロールする
4,正確なフォームを追求する
5,流れるように動く(フロー)
6,柔軟性と安定性のバランスを保つ
7,集中して取り組む
8,継続すること
初心者でも、これらの法則を少しずつ取り入れることで、驚くほどスムーズに体が変化していきます。
ピラティスは「続けるほど好きになる」エクササイズ。ぜひ今日から、意識と習慣を味方につけて、理想の自分へ近づいてください。